現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 素のスイフトにMTがあるのは「走り好きの若者」もだけど「高齢ドライバー」のためでもあった! MT設定にみるスズキの良心に感動!!

ここから本文です

素のスイフトにMTがあるのは「走り好きの若者」もだけど「高齢ドライバー」のためでもあった! MT設定にみるスズキの良心に感動!!

掲載 45
素のスイフトにMTがあるのは「走り好きの若者」もだけど「高齢ドライバー」のためでもあった! MT設定にみるスズキの良心に感動!!

 この記事をまとめると

■スズキ・スイフトのベースモデルにはMTモデルがラインアップされている

そんなものに頼るならAT車に乗れ! めちゃめちゃ便利だけどつけて欲しくないMT車のお助け装備2つ

■スイフトのMTは高齢ドライバーにMT支持者が多いために用意している

■MTに乗るために必要もなくスポーツモデルを買う高齢者も存在していた

 スポーティモデルではない素のスイフトにもMTを設定

 スズキの登録車ラインアップにおける基幹モデルといえるのが「スイフト」だ。クルマ好きからすると、そのスポーティバージョンである「スイフトスポーツ」のハイ“コスト”パフォーマンスに注目しがちだが、基本となるスイフトの素性が良いからこそのスイフトスポーツであり、スイフトの走りはベーシックカーとして評価が高い。

 そんなスイフトは2023年12月にフルモデルチェンジを果たしている。好評なハンドリングの源泉であるプラットフォームは踏襲しながら、サスペンションはタイヤ以外を新設計。さらに、新開発の1.2リッター3気筒エンジンを搭載、主力グレードはマイルドハイブリッド仕様としている。そして、2020年代にパワートレインを一新したスイフトながら、マイルドハイブリッドと5速MTが初設定されたことにも驚かされる(FF車のみ)。

 なぜ、スポーツではない素のスイフトにMT(マニュアルトランスミッション)を用意するのだろうか。カタログ的な要素でいえば、CVT(無段変速トランスミッション)に対して5速MTは燃費性能に優れるため、現行スイフトにおいて唯一のエコカー減税100%のグレードになっている(スイフトCVT車の多くはエコカー減税50%)。このことは、MTを設定する理由のひとつになると思える。

 しかし、あえて乱暴ないい方をすれば「たいして販売が期待できないMTをエコカー減税でアピールするために用意することは経済合理性がない」ように思える。いくらエコカー減税100%とアピールしたところで、実際にCVT車を購入しようとしたユーザーは、100%減税はMT車だけであることはわかってしまう。

 そもそもWLTCモード燃費で比べても、MT車は25.4km/hでCVT車は24.5km/Lとさほど変わらないのだ。

 NISMOグレードには高齢者が多いという都市伝説

 スイフトにMTが設定されているメインの理由は、「MTを求めるユーザーが存在する」からにほかならない。じつはスズキのラインアップを見ていると、軽自動車のワゴンRにもエントリーグレードのみMT車が用意されていたりする。

 これは、いずれも同じユーザーニーズに応えるためのグレードといえる。メインターゲットは「ATは不慣れで乗りたくないというまま歳を重ねてきたベテランドライバー」だ。けっして多数派ではないが、「ATだと暴走しそうで怖い」というユーザーは一定数存在している。

 そうしたドライバーからはMT車へのニーズがあり、そのためにスズキとしては軽乗用車ではワゴンR、登録車ではスイフトにMTを設定している部分もあるのだという。

 そんなMT至上主義のドライバーというのは、主に高齢者層に多い。自ずとクルマにハイパフォーマンスを求めるわけではないため、スイフトのような実用車にMTを設定する意味は大きい。

 同様のニーズから、過去には日産がマーチやノートに設定したスポーティグレード「NISMO S」が、なぜか高齢ドライバーに売れていたという話もある。熱心な日産派のオールドファンからは、「これしか選択肢がない」といわしめたという都市伝説も存在しているほどだ。なぜならNISMO Sは1.6リッターエンジンと5速MTを組み合わせたパワートレインを積んでいたからだ。

 たしかに日本の自動車市場においては、クラッチペダルのないAT車が圧倒的なシェアを持っている。しかし、ごく一部ATに不慣れなドライバーが存在しているのであれば、そうしたニーズに応えるのが多様性の時代にふさわしい商品企画であり、まさに、スズキはユーザーファーストの商品企画を進めているメーカーであるといえよう。

こんな記事も読まれています

バカ売れしそうな気がするけどナゼ? ロータリーもディーゼルもフルHVの軽自動車も存在しないワケ
バカ売れしそうな気がするけどナゼ? ロータリーもディーゼルもフルHVの軽自動車も存在しないワケ
WEB CARTOP
スーパーハイト軽って「装備」「使い勝手」が注目されるけど……じつは走りにも大きな違いがある! ライバル5台を徹底比較!!
スーパーハイト軽って「装備」「使い勝手」が注目されるけど……じつは走りにも大きな違いがある! ライバル5台を徹底比較!!
WEB CARTOP
超絶人気のランクル250! 指名買いも多いけど「ライバル車」はどんなクルマが存在する?
超絶人気のランクル250! 指名買いも多いけど「ライバル車」はどんなクルマが存在する?
WEB CARTOP
「日産・ホンダ・三菱・スバル」お願いします! ファンからふつふつと湧き上がるメーカーへの声!!
「日産・ホンダ・三菱・スバル」お願いします! ファンからふつふつと湧き上がるメーカーへの声!!
WEB CARTOP
燃料大食いの悪玉から環境志向の優等生へとキャラチェンジ!? 21世紀初頭の日本車&輸入車のターボエンジン事情
燃料大食いの悪玉から環境志向の優等生へとキャラチェンジ!? 21世紀初頭の日本車&輸入車のターボエンジン事情
ベストカーWeb
スズキの本格SUV「ジムニー」なぜ“軽”より“小型車”が人気急上昇? 「ジムニーシエラ」選ぶ人が激増したワケとは?
スズキの本格SUV「ジムニー」なぜ“軽”より“小型車”が人気急上昇? 「ジムニーシエラ」選ぶ人が激増したワケとは?
くるまのニュース
なぜ軽自動車は「64馬力」が上限? エンジン出力向上&技術力も上がったのに… 「軽の最大出力」現状維持する理由とは
なぜ軽自動車は「64馬力」が上限? エンジン出力向上&技術力も上がったのに… 「軽の最大出力」現状維持する理由とは
くるまのニュース
庶民のFFハッチをメーカー自ら魔改造! コスワース謹製エンジンをぶち込んだ「フォード・エスコートRSコスワース」とは
庶民のFFハッチをメーカー自ら魔改造! コスワース謹製エンジンをぶち込んだ「フォード・エスコートRSコスワース」とは
WEB CARTOP
ガソリン代も電気代も高いいま少しでも節約したい! 高速道路を走るとき「時速何km」で走るのが「燃費・電費」がいいのか考えてみた
ガソリン代も電気代も高いいま少しでも節約したい! 高速道路を走るとき「時速何km」で走るのが「燃費・電費」がいいのか考えてみた
WEB CARTOP
スバル「新型レイバック」がスゴい! 新たな“都会派SUV”はタフ×上質デザインなのに割安!? 新SUVの魅力とは
スバル「新型レイバック」がスゴい! 新たな“都会派SUV”はタフ×上質デザインなのに割安!? 新SUVの魅力とは
くるまのニュース
インドから輸入しているホンダWR-Vが大ヒット! 日本市場の「常識」が変わるかもしれない
インドから輸入しているホンダWR-Vが大ヒット! 日本市場の「常識」が変わるかもしれない
WEB CARTOP
装備をアップグレードしてより使い勝手が向上! 大人気な軽EVの日産サクラがマイナーチェンジを実施
装備をアップグレードしてより使い勝手が向上! 大人気な軽EVの日産サクラがマイナーチェンジを実施
WEB CARTOP
マツダの「和製オープンカー」登場9年目でもなぜ人気? 最後の純ガソリン車か!?「ロードスター」の魅力とは?
マツダの「和製オープンカー」登場9年目でもなぜ人気? 最後の純ガソリン車か!?「ロードスター」の魅力とは?
くるまのニュース
試乗プレイバック  中古車見つけたら即買い!!! 日産ジュークNISMOはチューニングSUVのパイオニア!!
試乗プレイバック  中古車見つけたら即買い!!! 日産ジュークNISMOはチューニングSUVのパイオニア!!
ベストカーWeb
「ターボエンジン&MT」は絶滅危惧種!? 運転めちゃ楽しい! 今でも買える「ターボ&MT」の国産車3選
「ターボエンジン&MT」は絶滅危惧種!? 運転めちゃ楽しい! 今でも買える「ターボ&MT」の国産車3選
くるまのニュース
[初代レガシィ]ならツーリングワゴンよりセダンだ! 実はこっちのほうが本命!? [WRX S4]のご先祖モデルに最敬礼!!
[初代レガシィ]ならツーリングワゴンよりセダンだ! 実はこっちのほうが本命!? [WRX S4]のご先祖モデルに最敬礼!!
ベストカーWeb
タイ製も日本クオリティ超え!? [新型アコード]は質感が爆増!! 心地よいハンドリングを実現できたワケ
タイ製も日本クオリティ超え!? [新型アコード]は質感が爆増!! 心地よいハンドリングを実現できたワケ
ベストカーWeb
「燃費悪くてもサイコー!」リッター“1ケタ”は当たり前!?  数値では語れない国産車3選+α
「燃費悪くてもサイコー!」リッター“1ケタ”は当たり前!? 数値では語れない国産車3選+α
くるまのニュース

みんなのコメント

45件
  • ca*******n
    燃費云々より、暴走防止。
    「MT車免税」を。
  • nmi********
    前からずっと書いてる
    左手 右手 左足 右足使うので
    脳みそに良い訳だよ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

172.7233.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

8.0378.0万円

中古車を検索
スイフトの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

172.7233.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

8.0378.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村